【コンセプト案#1】文学的静謐をデザインする｜都市にひそむ記憶のホテル

華やかな照明も、機能的な導線も、今や都市のホテルを均質にしてしまうことがあります。そんな時代にこそ、最も贅沢なのは静けさかもしれません。私たちが提案するのは、単なる“本のあるホテル”ではなく、時間の流れそのものをデザインする、文学的な静謐をテーマにした都市型コンセプトホテルです。今回はArchが考えるホテルコンセプトをご紹介いたします。ご興味のある方は是非当社にブランディング、コンセプトメイクをご用命いただけますと幸いです。

目立たないことの美学

派手な看板は置きません。路地裏の古本屋のように、気づく人だけが足を止める。エントランスには小さな真鍮の銘板、夜だけ灯るやわらかな光。 1980年代の純喫茶に通じる、少し古びた優しさと節度。
「わかる人にはわかる」という雰囲気がブランドの価値を高め、価格競争からの脱却を実現します。

言葉の余白を空間に置く

室内には過剰な装飾はありません。BGMが僅かな音量でかかっています。アンティークのデスク、ざらりとしたリネン、少しくすんだ真鍮の照明。ページをめくる音だけが、唯一のリズムになる。ここでの目的は「読書」ではなく、思考の滞在です。
文学の魅力は、語らない部分に宿ります。空間もまた同じで、余白が想像力を呼び覚まします。

都会の夜に灯る一冊のように

華やかな街の中でひっそりと灯る、もう一冊の物語のような存在へ。高級でも安価でもない。ただ、思い出すたびに胸の奥が静かに温まる場所。チェックアウトの朝、誰もいない廊下に差し込む光さえ、体験の一部にします。
ブランドとは形ではなく残像。帰り道にふとよみがえる情景が、再訪の理由になります。

世界観をつなぐ設計

光と色温度：ロビーと客室で照度を段階設計。夜は「読むための暗さ」を基準に。
素材：リネン、木、真鍮、紙。経年が価値になるマテリアルを選定。
香りと音：紙とインクを想起させる調香。環境音は最小限、無音の勇気。
タイポグラフィ：Webと紙でフォントを統一。行間・余白で“遅い時間”を表現。
写真と言葉：説明ではなく情景描写。複写よりも反射と影を写す撮影ディレクション。

運営が仕上げる文学性

建築や内装だけでは、世界観は完成しません。チェックインの声のトーン、清掃の痕跡を残さない所作、朝のトレイの配置、レビューへの返事の語尾——運営の細部が体験の記憶を定着させます。私たちは「ブランディングは運営で完成する」という前提で、SOPと接客文体まで設計します。

“古いことが新しい”を経営に変える

1980年代から続く純喫茶や古本屋が教えてくれるのは、派手さではなく継続することで紡がれる信頼です。それは価格競争を避ける最短距離でもあります。都市のど真ん中であっても、静謐が買われる時代。古さは弱点ではなく、新たな価値になり得ます。

このコンセプトを、事業として成立させるために

コンセプトの定義：売る体験を「静けさの質」で言語化。
世界観設計：光・素材・音・言葉・導線をガイド化し、設計と運営を一本化。
ビジュアル整備：写真・コピー・Webを同時刷新。予約導線は最短距離に。
運営SOP：清掃チェック、声のトーン、レビュー返信の文体まで統一。
価格戦略：繁閑に応じたダイナミックプライシング＋「静けさ」を買う特別プラン。
発信：SNSは説明ではなく情景。週1の“夜の一枚”でブランドの残像を育てる。

Archが伴走します

株式会社Archは、宿泊施設のブランディング／WEB制作／運営支援を一気通貫で提供します。 1000施設超の運営知見と、Airbnb Best Contributor Awardの評価を背景に、 “文学的静謐”という繊細な世界観を、建築・内装・コピー・写真・Web・SOPまで横断して実装します。都市の喧騒の中に、静けさの居場所をつくりませんか。

このコンセプトでホテルをつくりたい方は、ブランディングの初回相談（無料）をご利用ください。

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書いた人

株式会社Arch
代表取締役柴田敬介

1985年兵庫県生まれ。京都工芸繊維大学・造形工学科卒。建築専攻。
新卒でSMBC日興証券株式会社に入社。コンサルタントとして勤務。社内表彰を多数獲得し最年少管理職（当時）に。5年の勤務の後に起業。
2013年、株式会社XS創業。代表取締役就任。Web開発、地方創生ビジネスなどを展開。地方創生では、全国の道の駅グルメNo.1を決定するグルメグランプリを10万人規模で開催。当事業を讀賣テレビ放送株式会社に事業譲渡。
2017年、民泊事業を行う株式会社グランドゥースをAPAMAN株式会社とジョイントベンチャーにて創業。代表取締役就任。その後丸紅株式会社から出資を受け同社の持分法適用会社となる。創業3年で売上13億円、1000以上の施設を運営し、国内最大規模の民泊運営会社となる。AirbnbのBest Contributor Awardを獲得。東証への株式上場を控えていたものの、コロナウィルス蔓延に伴い事業縮小を余儀なくされる。
2023年、これまで培ってきたビジネス開発、ブランディング、Webデザイン、広告などの知見を元に、宿泊施設のブランディング、運営事業を行う当社を立ち上げ、代表取締役就任。