楽天トラベルとじゃらん、どちらが利益率が高い？宿泊施設目線で徹底比較！

宿泊施設を運営していると、「楽天トラベルとじゃらん、どちらを強化すべきか？」という議論は避けて通れません。特に収益性に直結する利益率の観点では、それぞれにメリット・デメリットが存在します。

この記事では、実際の運営者視点で手数料・客層・キャンセル率・単価などの要素を比較し、利益率の高いOTA（オンライン旅行代理店）戦略を考察します。

1. 手数料率の比較｜楽天のほうが高めの傾向

項目	楽天トラベル	じゃらん
基本手数料率	10〜15%	8〜13%
キャンペーン参加料	別途あり（楽天スーパーSALEなど）	あり（じゃらんスペシャルウィークなど）
決済代行手数料	1〜3%	約3%前後

ポイント：
楽天トラベルの方が「標準手数料が高い」ケースが多く、売上ベースではじゃらんの方が利益が出やすいことも。

2. 客層と平均客単価の違い

楽天トラベル： ビジネス客・家族旅行・コスパ重視層が多く、比較的単価は抑えめ。
じゃらん： 温泉旅行やカップル旅、記念日旅行など、情緒的価値を求める層が多い。客単価も上がりやすい。

ポイント：
客層によって価格帯が変わるため、「どちらの利益率が高いか」は施設のブランドと価格戦略に依存します。

3. キャンセル率と在庫リスク

楽天： ポイントやキャンペーン目当ての“仮予約”が多く、キャンセル率が高めという声も。
じゃらん： 比較的ユーザーの意図が明確な予約が多く、直前キャンセルが少ない傾向。

ポイント：
キャンセルが多いと結果的に利益率が低下。
実際の「泊まり率」まで加味すると、じゃらん経由の方が安心という施設も。

4. 割引・クーポン施策の影響

楽天トラベル： スーパーセール時のクーポン併用で大幅な値引きが必要になることも。
じゃらん： 地域クーポンやプラン内割引で値崩れを抑えつつ訴求できるケースが多い。

ポイント：
「値引きありき」の集客は、客数が増えても利益が出にくい。
その意味でも、じゃらんの方が価格コントロールしやすいという声が多く聞かれます。

5. まとめ｜利益率が高いのは「自施設との相性次第」

観点	楽天トラベル	じゃらん
手数料率	やや高め	やや低め
客層	価格重視層	旅行体験重視層
キャンセル率	やや高い	安定
価格主導権	楽天中心	自施設主導しやすい

結論として、「楽天よりじゃらんの方が利益率が高くなりやすい」というのが、現場の感覚として多く聞かれます。
ただし、ターゲット層や施設コンセプトにより最適解は異なるため、両方を分析したうえでの最適化が重要です。

おすすめ施策：
自社予約比率を高め、OTA依存を抑えることで、さらに利益率を改善できます。
施設ブランディングやWEBサイト改善に取り組む際は、お気軽にご相談ください。

書いた人

株式会社Arch
代表取締役柴田敬介

1985年兵庫県生まれ。京都工芸繊維大学・造形工学科卒。建築専攻。
新卒でSMBC日興証券株式会社に入社。コンサルタントとして勤務。社内表彰を多数獲得し最年少管理職（当時）に。5年の勤務の後に起業。
2013年、株式会社XS創業。代表取締役就任。Web開発、地方創生ビジネスなどを展開。地方創生では、全国の道の駅グルメNo.1を決定するグルメグランプリを10万人規模で開催。当事業を讀賣テレビ放送株式会社に事業譲渡。
2017年、民泊事業を行う株式会社グランドゥースをAPAMAN株式会社とジョイントベンチャーにて創業。代表取締役就任。その後丸紅株式会社から出資を受け同社の持分法適用会社となる。創業3年で売上13億円、1000以上の施設を運営し、国内最大規模の民泊運営会社となる。AirbnbのBest Contributor Awardを獲得。東証への株式上場を控えていたものの、コロナウィルス蔓延に伴い事業縮小を余儀なくされる。
2023年、これまで培ってきたビジネス開発、ブランディング、Webデザイン、広告などの知見を元に、宿泊施設のブランディング、運営事業を行う当社を立ち上げ、代表取締役就任。

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