Category: Hotel Management
Author: Shibata
Date: 2025.05.19
はじめに

一休.comは「上質な時間を過ごしたい層」に特化したOTA(オンライン旅行代理店)で、ホテル・旅館・ヴィラなど高価格帯の宿泊施設にとって重要な販路のひとつです。楽天トラベルやじゃらんと比べてユーザー層が明確で、こだわりや体験価値を重視する傾向が強いのが特徴です。
この記事では、一休.comで売上を伸ばすために宿泊施設が実践すべき戦略や、検索順位を高める工夫、ファンを増やす運用ポイントを具体的に解説します。
一休のユーザー像を理解する
一休ユーザーは「価格よりも満足度」「設備よりも体験」を重視する傾向が強く、以下のような特性があります:
- 40代以上の富裕層が中心
- 記念日や贅沢旅行に利用されやすい
- 口コミ・写真・説明文から“雰囲気”を重視
- 直前よりも計画的な予約が多い
このような特性に合わせた運用が、売上アップの鍵を握ります。
売上を伸ばすための6つの施策
1. 写真の「空気感」を整える
一休では、高画質かつ世界観のある写真が最重要です。部屋の広さや設備ではなく「そこで過ごす時間の豊かさ」が伝わる構成に。
- 光と余白を活かした構図
- 季節感や時間帯を表現(朝・夕・夜)
- 人の気配を感じる演出(料理を囲む、焚き火を囲むなど)
2. コンセプトが伝わる言葉選び
「眺望の良さ」「静けさ」「非日常感」「地元とのつながり」など、宿の価値を一休ユーザーが共感できる形で言語化しましょう。過剰な装飾語より、丁寧な語り口が信頼を得ます。
3. プラン設計にストーリーを持たせる
価格訴求型ではなく、“過ごし方”を提案するプラン名や内容に。
- 季節限定の滞在体験プラン(紅葉・雪見・星空など)
- 食事付きの記念日プラン(ワイン・ケーキ・個室食など)
- 平日限定の静かなひとときプラン
4. プレミアム会員・クーポン対象を意識する
一休ではプレミアム会員限定の割引プランやポイント増量キャンペーンが定期的に実施されています。
- クーポン対象施設になることで予約導線が拡張
- 会員ランクに応じた特典設計でリピーターが増える
5. レビュー返信を丁寧に行う
レビュー欄は“次の予約者”が必ずチェックします。高評価には感謝を、低評価には誠実な対応を。運営姿勢が見える施設は信頼されやすく、滞在前の期待値をコントロールできます。
6. 月次の分析とメンテナンスを欠かさない
アクセス数、プラン閲覧数、コンバージョン率、滞在日数などを毎月振り返り、改善点を洗い出します。
- 成約率の低いプラン→写真や内容を見直す
- 滞在数が偏る→他日程への特典設計
- ページ離脱率が高い→説明文の順番やボリューム調整
よくある課題とその対応
- 写真が古くなっている → 定期的な更新と季節感を意識した構成へ
- プラン名が画一的 → 「体験」が伝わる名前に変更
- 自社サイトと価格差が大きい → 一休ユーザー向け特典で付加価値を補完
おわりに
一休.comは「上質な時間を求める人」に選ばれる宿を育てるプラットフォームです。
価格競争よりも体験価値をどう伝えるかが鍵であり、それを丁寧に積み重ねることが、検索順位やリピーターの獲得に直結します。
宿の魅力は数字だけでは測れません。だからこそ、世界観と言葉、写真、設計のすべてで「この宿に行ってみたい」と思ってもらえる運用を目指していきましょう。
執筆者

株式会社Arch
代表取締役 柴田敬介
1985年兵庫県生まれ。京都工芸繊維大学・造形工学科卒。建築専攻。
新卒でSMBC日興証券株式会社に入社。コンサルタントとして勤務。社内表彰を多数獲得し最年少管理職(当時)に。5年の勤務の後に起業。
2013年、株式会社XS創業。代表取締役就任。Web開発、地方創生ビジネスなどを展開。地方創生では、全国の道の駅グルメNo.1を決定するグルメグランプリを10万人規模で開催。当事業を讀賣テレビ放送株式会社に事業譲渡。
2017年、民泊事業を行う株式会社グランドゥースをAPAMAN株式会社とジョイントベンチャーにて創業。代表取締役就任。その後丸紅株式会社から出資を受け同社の持分法適用会社となる。創業3年で売上13億円、1000以上の施設を運営し、国内最大規模の民泊運営会社となる。AirbnbのBest Contributor Awardを獲得。東証への株式上場を控えていたものの、コロナウィルス蔓延に伴い事業縮小を余儀なくされる。
2023年、これまで培ってきたビジネス開発、ブランディング、Webデザイン、広告などの知見を元に、宿泊施設のブランディング、運営事業を行う当社を立ち上げ、代表取締役就任。