PMS(宿泊管理システム)とは?宿泊施設運営を支える基幹ツールの基本と活用法

Category: Branding | Hotel Management
Author: Shibata
Date: 2025.06.30

はじめに

宿泊施設の運営において、予約管理や清掃管理、顧客対応など、日々の業務は多岐にわたります。こうした業務を一元的に管理し、業務効率を大幅に向上させるのが「PMS(Property Management System/宿泊管理システム)」です。

特に民泊や小規模ホテル、ヴィラなどでは、スタッフ数に限りがある中で、正確かつ迅速なオペレーションが求められます。この記事では、PMSの基本的な機能や導入メリット、代表的なサービスの特徴を解説し、選定時のポイントまでをご紹介します。


PMSとは?その基本機能と役割

PMS(宿泊管理システム)とは、宿泊施設の運営に必要なさまざまな業務を一元管理するソフトウェアです。一般的なPMSが備える主な機能は以下のとおりです:

主な機能

  • 予約管理(直接・OTA経由ともに対応)
  • 顧客情報管理(CRM)
  • チェックイン/チェックアウト処理
  • 売上・支払い管理
  • 清掃・ハウスキーピング管理
  • レポート作成・統計分析
  • サイトコントローラーや自社予約エンジンとの連携

PMSの導入により、手作業での入力ミスや情報の二重管理を防ぎ、業務の正確性とスピードを大きく向上させることができます。


PMSを導入するメリット

1. 業務の効率化と自動化

  • 複数の予約経路を一元管理でき、ダブルブッキングを防止
  • 予約〜滞在〜チェックアウト後のフローをスムーズに

2. 顧客満足度の向上

  • 滞在履歴や好みに応じたパーソナライズ対応が可能
  • 自動メッセージ送信やQRチェックインなど非対面接客にも対応

3. データに基づく経営判断

  • 宿泊数、客単価、稼働率などを可視化し、収益改善に活用
  • KPI分析で施策の効果測定が容易に

代表的なPMSの紹介

サービス名主な特徴料金(目安)対応施設
AirhostPMS+サイトコントローラー一体型、QRチェックイン対応月額5,000円〜民泊・小規模ホテル
chii旅館日本製。旅館・小規模ホテル向け、クラウド対応月額10,000円〜旅館・中小ホテル
Beds24高いカスタマイズ性、海外OTA連携に強み月額3,000円前後〜民泊・ゲストハウス
Cloudbeds世界的に導入実績あり。多言語・多通貨対応月額6,000円前後〜中規模以上ホテル
a-hotel宿泊台帳、会計、帳票出力など旅館業法にも対応月額15,000円〜旅館・老舗ホテル

※価格は部屋数やプランにより異なります。


PMSを選ぶときのチェックポイント

  1. 自施設の規模と業態に合っているか?(民泊か旅館か)
  2. 既存の予約チャネル・サイトコントローラーと連携できるか?
  3. 多言語対応やキャッシュレスチェックインの有無
  4. 導入〜運用までのサポート体制があるか?
  5. クラウド型かオンプレ型か?(クラウド型の方が一般的で柔軟)

おわりに

PMSは、単なる予約管理ツールではなく、宿泊施設運営の“司令塔”となる存在です。

自施設の業態や成長フェーズに応じて適切なPMSを導入することで、業務の効率化、顧客満足度の向上、収益の安定化に大きく貢献します。

複雑になりがちな宿泊オペレーションを整理・統合し、スタッフもゲストも心地よく過ごせる環境づくりを目指しましょう。

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