国内OTAと海外OTAの違いと使い分け方:宿泊施設にとっての最適な選択とは?

Category: Branding | Hotel Management
Author: Shibata
Date: 2025.06.09

はじめに

ホテル

宿泊施設の集客チャネルとして欠かせないOTA(オンライン旅行代理店)。日本国内には「楽天トラベル」「じゃらん」「一休.com」などの国内OTAがある一方、「Booking.com」「Agoda」「Expedia」など海外OTAも広く利用されています。

それぞれのOTAには異なるユーザー層や機能、運用特性があり、自施設にとってどれが最適かを見極めることが、予約の最大化と運用効率の両立につながります。

この記事では、国内OTAと海外OTAの違いを整理し、施設タイプ別に向き・不向きを解説。上手な使い分け方や併用戦略についても紹介します。


国内OTAの特徴と向いている施設

主な国内OTA

  • 楽天トラベル
  • じゃらんnet
  • 一休.com
  • RELUX
  • Yahoo!トラベル

特徴

  • 国内ユーザーに強い(特に中高年・ファミリー)
  • クーポン・ポイント施策が豊富
  • 地方観光や温泉旅館、ビジネスホテルとの相性が良い
  • 管理画面が日本語で使いやすい
  • 地域クーポンや自治体連携が多い

向いている施設

  • 地方の観光地や温泉旅館
  • ファミリー向け、グループ旅行対応施設
  • 平日割引や直前割など柔軟な料金設計ができる宿
  • 日本語対応が中心で、海外顧客対応にリソースを割きづらい施設

海外OTAの特徴と向いている施設

主な海外OTA

  • Booking.com(オランダ)
  • Agoda(シンガポール)
  • Expedia(アメリカ)
  • Airbnb(アメリカ)
  • Trip.com(中国)

特徴

  • 訪日外国人(インバウンド)に強い
  • 多言語対応、自動翻訳機能あり
  • スマートフォン予約やアプリ経由の予約が多い
  • 通貨・言語を自動で最適化する設計
  • 写真・レビュー重視のユーザーが多い

向いている施設

  • 都市部や空港近くのホテル・民泊
  • 外国人観光客の受け入れ体制が整っている宿
  • 多言語表記・非対面チェックインなどが導入されている施設
  • 洗練された内装や写真映えするデザインの宿

向いていない施設・注意点

国内OTAに向かないケース

  • インバウンド需要を狙っているのに英語情報がない
  • OTA以外の自社予約比率が高く、手数料をかけたくない

海外OTAに向かないケース

  • 英語表記や多言語対応が不十分
  • 清掃・フロント体制が24時間でない(急な問い合わせに弱い)
  • 外国人対応ノウハウが少ない

併用する際の考え方と戦略

1. ターゲット別にOTAを使い分ける

  • 国内観光需要(週末旅行、子連れ)→ 楽天・じゃらん
  • 記念日やハイクラス需要 → 一休・RELUX
  • インバウンド → Booking・Agoda・Expedia

2. OTAごとの強みを活かす

  • セール・ポイント施策 → 楽天・じゃらん
  • 高単価プラン → 一休・RELUX
  • 世界的な認知と露出 → Booking・Agoda

3. 在庫・価格戦略の最適化

  • 同一在庫を複数OTAで出す場合は、価格整合性を保つ
  • チャネルマネージャーの導入で在庫連携を効率化

おわりに

国内OTAと海外OTAは、どちらか一方ではなく「どちらをどう活かすか」の視点で考えることが大切です。

宿泊施設の立地、ターゲット、運用体制によって最適な組み合わせは異なります。自施設に合ったOTAの使い方を見つけ、予約の取りこぼしを防ぎながら、無理のない運用で売上を最大化していきましょう。

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